ユニットバスで孤独死が起きた場合は特殊清掃が必要!?作業の流れや料金を紹介

2025.12.03(公開日)
2025.12.30(最終更新日)
ユニットバスで孤独死が起きた場合は特殊清掃が必要!?作業の流れや料金を紹介
この記事で分かること

✔ ユニットバスの特殊清掃方法

✔ ユニットバスの特殊清掃料金相場

✔ ユニットバスで孤独死が起きた場合に清掃が難しい理由

ユニットバスは密閉性が高く、限られた空間で孤独死が発生した場合、腐敗や悪臭の進行が非常に早く、一般的な清掃では対応が困難です。特に体液や血液などの汚染物質は、床下や排水管、防水パン、壁内部にまで浸透することがあります。

このような汚染は、見た目では分かりにくく、放置すると建材や配管に深刻な損傷を与えることもあります。さらに感染症のリスクもあり、居住者や作業者の安全確保が重要です。

本記事では、ユニットバスで孤独死が発生した際に必要な特殊清掃の重要性、具体的な作業の流れ、料金相場、発生しやすいトラブル、回避方法まで詳しく解説します。

お風呂場や浴室で発生した孤独死や事故死の特殊清掃についてはこちらをご覧ください

目次

ユニットバスで孤独死が起きた場合の問題

ユニットバスは限られた密閉空間であるため、汚染が集中しやすく、腐敗や臭気の進行が速いことが特徴です。ここでは、具体的な問題点を説明します。

密閉空間のため腐敗進行が早い

ユニットバスは換気が限られ、湿度が高いため体液や汚染物質の腐敗が短時間で進行します。

腐敗が進むと、臭気が壁や床、排水管に染み込み、一般的な清掃では除去が困難です。特に浴室内の死臭は、化学的にはアミン類、硫化水素、アンモニアなどの成分が含まれ、人体に不快感を与えるだけでなく、長期的な曝露は頭痛や吐き気、倦怠感などの健康被害をもたらす可能性があります。

特殊清掃業者は、迅速な除去と消毒、脱臭作業を行うことで、再居住可能な環境を確保します。作業には、人体に安全な専用洗浄剤や消毒剤、オゾン脱臭、空気清浄機などを組み合わせ、腐敗臭の元を徹底的に処理します。

配管や下階へ影響することがある

ユニットバスの排水管を通じて、汚染物質や微生物が下階へ漏れる場合があります。

体液や血液がトラップを超えて流出すると、下階の居住者にも被害が及び、二次汚染やクレームにつながるケースがあります。また、配管内に残った微生物は湿気により増殖し、下階の住民にアレルギー症状や呼吸器疾患を引き起こす可能性もあります。

専門業者は排水管内部の洗浄や必要に応じた解体作業を行い、再汚染を防ぎます。また、作業後には全ての管路やトラップの消毒を行い、衛生状態を確実に改善します。

浴室内の感染症リスクが高い

体液や血液には細菌やウイルスが含まれる可能性があり、浴室は感染症リスクが非常に高い環境です。

特殊清掃業者は、防護服や手袋、ゴーグルなどの保護具を着用し、作業中の接触感染や吸入リスクを最小限に抑えます。さらに、高度な消毒剤や滅菌機材を用い、一般清掃では取り除けない病原菌やカビを除去します。これにより、作業者とその後の居住者の安全が確保されます。

ユニットバスの孤独死に特殊清掃が必要な理由

特殊清掃は、衛生面だけでなく心理的安全と再居住性の確保にも欠かせません。

汚染拡大が広範囲に及ぶ可能性がある

ユニットバスは密閉されており、体液や臭気が壁、床、換気口を通じて広がりやすい構造です。放置すると、隣接する居室や共用部にまで悪臭や微生物汚染が広がる可能性があります。

特殊清掃業者は、汚染範囲を特定し、周囲に拡散させない封じ込め作業を行います。例えば、床や壁を保護シートで覆い、作業区域を隔離することで二次被害を防ぎます。

死臭や腐敗臭の完全除去が必要

死臭や腐敗臭は、単なる掃除では除去できません。オゾン処理や化学的脱臭剤、空気清浄機などの組み合わせにより、臭いの元を化学的に分解・中和します。

作業後には専門業者が再チェックを行い、臭気が残らない状態でユニットバスを再居住可能に戻します。

断熱材・配管内の清掃・交換が必要な場合がある

腐敗液が壁内部や配管内に浸透すると、表面的な清掃だけでは完全除去できません。断熱材の交換や配管の部分交換、床材や壁材の解体などが必要になるケースがあります。

特殊清掃業者は、これらの対応を含めた作業計画を立て、安全かつ効率的に作業を行います。

ユニットバスの特殊清掃の流れ

ユニットバスで孤独死が発生した場合の特殊清掃はリビングやトイレなど他の箇所と清掃が異なり、専門的に知識や経験がないと原状回復が難しい箇所の一つです。

特にユニットバスは密閉性が高く、排水系統や床下へ汚染が集中しやすいため、ハウスクリーニングなどの一般的な清掃とはまったく異なる専門工程が必要です。

現地調査・汚染レベルの判定

特殊清掃の第一工程は現地調査です。この段階で、ユニットバス内の汚染範囲・臭気レベル・構造的リスクを正確に把握します。現地調査は、その後の清掃計画・作業内容・費用算出の基準となる極めて重要な工程です。

主な確認ポイントは、浴槽や床、壁、天井への体液付着の有無、排水口や防水パン下への浸透状況、死臭の強度、下階や隣室への影響の可能性などです。

この工程を省略すると、臭いの原因を見誤り、清掃後に再発臭が起きるリスクが高まります。

養生・作業エリアの隔離

次に行うのが養生作業です。ユニットバスは居室の奥に配置されていることが多く、作業中に臭気や汚染物質を外へ拡散させないための対策が不可欠です。

浴室入口から廊下、必要に応じて玄関まで養生シートで覆い、作業エリアを完全に隔離します。作業員は防護服・防毒マスクを着用し、安全を確保した状態で作業を進めます。

この工程が不十分だと、建物全体に臭気が広がり、二次被害やクレームにつながる恐れがあります。

体液・血液・腐敗物の分解除去

特殊清掃の中核となる工程が、体液・血液・腐敗物の除去です。ユニットバスでは、床だけでなく壁の目地、浴槽の縁、排水口周辺など、細部にまで汚染が及びます。

専用の酵素系薬剤を使用し、腐敗臭の原因となるタンパク質を分解・除去します。単なる水洗いや表面清掃ではなく、「臭いの発生源を化学的に断つ」作業である点が、一般清掃との大きな違いです。

排水口・排水管・防水パン内部の洗浄

ユニットバス特殊清掃で最も重要かつ見落とされやすいのが排水系統の処理です。

体液や汚染物質は排水トラップや配管の曲がり部分、防水パン下に溜まりやすく、ここを処理しなければ臭いは確実に再発します。高圧洗浄と専用薬剤を併用し、排水管内部まで徹底洗浄します。

必要に応じて防水パンを取り外し、内部の腐敗液を完全に除去します。この工程を省略することは、失敗事例の最大要因と言えます。

浴室全体の除菌・消毒

体液除去後の浴室内には、目に見えない細菌やウイルスが残留しています。

特殊清掃では、床・壁・天井・浴槽・換気扇まで含めて、専用消毒剤による徹底した除菌作業を行います。

この工程により、感染症リスクを排除し、再入居可能な衛生環境を確保します。消毒が不十分な場合、後から体調不良やトラブルが発生する恐れがあります。

オゾン脱臭による完全消臭

仕上げ工程として行うのがオゾン脱臭です。オゾンは死臭や腐敗臭の分子を酸化分解し、根本から無臭化します。ユニットバスは密閉性が高く、オゾン脱臭の効果を最大限に発揮しやすい空間です。

部屋の広さや臭気レベルに応じて濃度を調整し、数時間から24時間以上連続稼働させます。

オゾン脱臭は単独で行うのではなく、前工程で汚染源を完全に除去していることが成功の条件です。

換気・臭気再測定・最終確認

オゾン処理後は十分に換気を行い、安全を確認したうえで臭気の再測定を行います。

排水口や床下、周辺居室への臭いの漏れがないかを確認し、問題がなければ作業完了となります。この最終確認工程があることで、引き渡し後のトラブルを防ぎます。

解体・原状回復

汚染が建材内部まで及んでいる場合、清掃だけでは限界があります。

その場合は、防水パン撤去、床や壁の部分解体、配管交換などを行い、完全な原状回復を実施します。

ユニットバスだからこそ発生しやすい特殊な汚染問題

体液が排水トラップを超えて流出し、階下に漏れるケース

体液や汚染物質がトラップを越えて漏れると、下階への被害が発生します。

管理会社や住民への説明と対応が必要です。場合によっては下階の清掃や消毒も行う必要があります。

床下の防水パンに腐敗液が溜まり、取り外しが必要になるケース

防水パン内部に腐敗液が溜まると、除去のために床パネルや防水パンの取り外しが必要です。

液体が漏れないように吸引機で除去し、作業後は防水パンを再設置します。

換気扇・ダクトを通じて臭いが建物全体に広がるケース

換気経路を通じて臭気が上階・隣室に拡散することがあります。

封じ込め作業やオゾン処理などで、建物全体への悪影響を最小限に抑える必要があります。

ユニットバスの特殊清掃で起こりやすいトラブル

臭いが取れず追加作業が必要になるケース

腐敗が進行した場合、通常作業だけでは臭いが完全に消えないことがあります。追加作業が必要になる場合、費用も増加します。

排水管の汚染見落としによる再汚染

排水管内に残った汚染物質が原因で、作業後に再度臭いや汚れが発生することがあります。排水管の内部洗浄や消毒を徹底することが、再汚染防止の重要ポイントです。

解体が必要と言われ高額請求されるトラブル

汚染の程度によっては、壁材や床材、配管の解体が必要になる場合があります。業者により提示される費用が高額になることもあるため、事前に見積もり内容を詳細に確認することが重要です。

管理会社・オーナーとの費用負担トラブル

特殊清掃費用は誰が負担するかが明確でない場合、管理会社やオーナーとのトラブルに発展することがあります。契約前に費用負担範囲を確認し、書面で取り決めておくことが安心です。

特殊清掃依頼にあたるトラブル回避方法についてはこちらをご覧ください

ユニットバス特殊清掃の料金相場

ユニットバスの特殊清掃は作業範囲や解体の有無によって費用が大きく変わります。

基本料金相場

作業内容料金目安
汚染部除去・消毒・脱臭80,000~150,000円
オゾン脱臭処理20,000~50,000円
人件費・機材費含む

解体を伴う場合の料金相場

作業内容料金目安
床パネル・防水パン解体50,000~100,000円
壁内部解体・配管修繕100,000~200,000円

原状回復やリフォームを伴う場合の料金相場

作業内容料金目安
床・壁張替え80,000~150,000円
配管修繕・浴槽交換100,000~250,000円

まとめ

ユニットバスで孤独死が発生した場合、密閉構造や排水管、換気経路などの影響で一般清掃では対応が困難です。特殊清掃業者による体液除去、消毒・脱臭、必要に応じた解体・原状回復作業が不可欠です。

事前の現場確認や作業範囲・料金の明確化により、トラブルを防ぎ、安全かつ確実に清掃を完了させることが可能です。専門業者を選ぶことで、ユニットバスを再居住可能な状態に戻すことができます。

特殊清掃は、衛生面だけでなく心理的な安心も提供します。ユニットバスの孤独死に直面した際は、早期に信頼できる専門業者に相談し、計画的に作業を進めることが最も重要です。

本記事の料金や作業内容は目安であり、実際の現場状況によって変動します。